健流武道
健流武道の精神
今、目の前の相手との勝負が人生で最後の勝負であるならば、なりふり構わず全力で勝とうすればいいかもしれない。しかし、生涯継続して勝負と向き合い続けようとするならば、ある時点から「如何にして勝つか」、から「如何にして負けないか」という発想に転嫁しなければならない。「如何にして負けないか」という道を追い求めるとやがて「如何にして相手を受け入れ、相手と共存できるか」という発想に転嫁する。
そんな道を上り詰めた向こうにこんな頂きの風景が想像できる。
強さとは、優しさである。
強さとは包容力である。
強さとは誠実さである。
昔、達人が
「究極の技とは、自分を殺しに来た相手と友達になることだ。」
と言ったとか、、、
今相手に勝つための技を追求するより、生涯を貫いて勝負の道を追求する方に私はやりがいとこれからの時代を生きる上での意味を見出す。
健流武道はそんな思いから始まりました。
背景
健流武道は、私(ケン)の独自の思想に基づいた独自のスタイルの武道です。ですから既存の団体や組織には属していません。独自のスタイルと言っても全てを最初から完全に自分の中にある創造性だけで作れる人はいません。私もいくつかの伝統的な武道を一生懸命に学んできました。その過程で自成道という武道を創始した時津賢児先生に出会いました。そこでは、現代において武道を実践する意味を学びました。それは伝統を忠実にコピーして受け継ぐことではなく、伝統の中にある尊い英知を学ぶことで自分の創造性を高め、それによって自分自身を成長させ、同様にして後世に伝えていくことでした。私の武道に対する取り組みはこの教えから大きな影響を受け、技の意味やその有効性をその都度様々な次元で考えながら稽古することが習慣になりました。そのようにして修業を続けていくとその間に自分の理解することは何度も更新され、次第に独自の考えが思想化されていくようになりました。
気付けば、健流武道は私の中に生まれていました。
概要
健流武道では、子供クラス、気功・太極拳クラス、剣道クラス、素手武道クラスを提供しています。
子供クラスでは、この時期(対象年齢8~)に発育させるべき身体感覚や筋肉を使うようなエクササイズをします。それによって様々な状況に対応できる基礎的な体力を養います。気功・太極拳クラスでは、日々の暮らしがより健康で楽しくなるための理想的な精神とそれに従った体の動きを深めていきます。剣道クラスでは日本の伝統的な剣の思想に基づいた勝負稽古を磨き、武道コンセプトを学びます。素手武道クラスでは、対人勝負形式の中で一生磨き続けることのできる技法を追求していきます。その為に剣道の理合いと太極拳の理論を応用しています。
このように健流武道は、素手武道の探求が深さと広がりを伴うに従い、気功・太極拳や剣道を包括していきました。それらは有機的に繋がった関係で構成されているので、子供クラスを除いてはどの分野を中心にしてどのクラスでも参加することができます。