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ブログ
試合用剣道と昇段審査用剣道
今後、概念としての武道が広まっていくためには、定義された武道との二面性を否定しようとするのではなく、むしろこの二面性と共に発展させていくことが建設的かつ効果的であり、またそれ以外にはないだろう。両方を共存させその上で区別することによって、その違いが明確に理解されていき、その理解の度合いに応じて武道コンセプトを広げていくしかない。 この点においても剣道の仕組みは参考になる。剣道界には現在「試合用剣道」と「昇段審査用剣道」という用語が存在している。これらは剣道家の間でどこからともなく使われ始めた用語であると思われる。 剣道では常に「気、剣、体一致の剣」というのが理想の剣とされている。つまり、気迫そして精神的な充実、剣としての竹刀操作の正確さ、そして運足や姿勢や身体の力、という三つの要素が一体となって繰り出される技を決めることを目標としている。それはここで再三述べているいわゆる見事な一本のことだと理解してもらえばいい。 剣道界での公式な立場は一貫して昇段審査に臨むに当たってはもちろん、試合でもこの気剣体一致の剣が大切だと指導しておりそれは揺るがないが、
Takeshi Oryoji
10月19日
概念としての武道と定義された武道
嘉納治五郎が夢見た柔道の国際化はオリンピックという形で実現した。しかし、それから約60年経った今、国際化された柔道は完全に嘉納治五郎の柔道思想を失ってしまうという皮肉な状況を招いた。だが、この現状をネガティブに捉える必要はない。私は前項で、「スポーツ的な考え方を知らなかった...
Takeshi Oryoji
9月21日
日本人柔道家の苦悩
さて、これまでスポーツと武道の違いについて述べてきたが、このテーマについては今回記述するトピックについて明らかにされるまでは決して完結することはない。そのトピックとはオリンピックという世界最大で最高峰のスポーツイベントに武道の種目の一つである柔道が参加しているという状況をど...
Takeshi Oryoji
9月7日
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